第295回 登山会


(A)目的地   宝満山(829m)

(B)日 時      平成14年5月21日(火)「創立記念日」

(C)天 気      晴れ

(D)参加者   (会 員) 9名 岩隈、有福、明石、井手、植田、
                  長友、早田、志度澤、長岡、
                               ※下山後の飲み会参加2名(棚町、川崎)
         (非会員) 4名 倉冨家(奥さんと子供さん2名)、清水

(E)登山口までの交通手段
         電車・バス、自家用車

(F)登山コース
         (往路)
         竃門神社 10:15 → (正面登山道) → 12:15 宝満山頂

         (復路)
         宝満山頂 14:00 → (うさぎ道) → 16:00 竃門神社
                    ※何故かA先生のみ「仏頂山(869m)」→正面登山道から下山

(G)装 備   軽装(弁当、飲料水など)


            ***報告と感想***                        (KN記)

 今回の山行は、私も含め、山の会会員にとって特別な山行にしようという気持ちで企画
しました。私や棚町氏の同期で、長年の友人、そして、山の会の仲間であり、その他いろ
いろと親しくつきあいがありました倉冨氏が、今年の1月20日、突然、どんな山よりも
はるかに高く遠い天国へ一人で旅立ってしまいました。山の会や職場の様々な活動を、あ
る時は自分を犠牲にしてまで誠心誠意お世話してくれていた彼との別れは、ご家族の方は
もちろん、言葉では言い表せないほどの悲しい別れとなりました。語れば、語り尽くせな
いいろいろな思い出が山の会会員の各々の心の中にいっぱいあると思いますが、彼との楽
しかった山行の思い出を胸に、彼も三群縦走などでよく登った宝満にゆっくり登ろうとい
うことにしました。
 今回は、倉冨氏の奥さんと娘さん、息子さんも参加され、大変意義深く、少しでも彼へ
の追悼になればと。私が企画すると大体、雨になるという雨男なのですが、素晴らしい晴
天に恵まれました。きっと天国からいっしょに参加してくれている彼のおかげかなと。

 さて、山行の方ですが、各自、参加者は、自家用車やまほろば号で竃門神社に集合しま
した。昨年、退職された清水さんも久しぶりに参加。棚町氏は何故か、登山の格好ではな
い。最近、足を痛めて今日は登れないから、下でみんなの下山を待つと言う、そんなこと
は許されないと、骨折してでも登ったらと説得しましたが、なにせお互い歳ですから、承
認することに。棚町氏に見送られながら、10時15分、竃門神社を出発しました。
 好天で気温も高く、まだ5月というのに蚊も多く、途中の休憩もそこそこに。暑さのせ
いか、少々バテ気味の人も。ちょっと倉冨氏の奥さんが心配でしたが、彼の思い出話をし
たり、明石さんの例の明るいおしゃべりで励ますというか、なかば強制的にサポートしな
がらゆっくりと登りました。
 5合目の水場付近では、一人でさっさと下山してくる意外な人物に出会う。時々、山登
りをしているという元図書館のF主査ではないですか。なんとこの時間にもう下山。
少々せっかちなF主査らしいと納得しました。

 予定のコースの一の鳥居、そして、百段ガンギの石段へと、百段ガンギでは、倉冨氏の
息子さんが数えながら登った、ちゃんと百段あった。そして、中宮跡を経て、山頂へ着い
たのは12時15分。みんな、無事登頂。登っている途中で一番驚いたのは、息子さんの
話し声、笑い声が倉冨氏の声にそっくりで、目をつぶって聞いているとすぐそばに倉冨氏
がいるかのような錯覚におちいる。
 さて頂上では、いつもの長友氏と有福先生の掛け合い漫才のひととき・・・、皆さんの
弁当の様々なおかずをご馳走になりながら、ビール、酒、焼酎をいただき、倉冨氏の好き
だった剣菱も。昔はよく一升瓶で飲んだものです。  
  山頂での昼食時間は何故かいつものように長くなり、下山開始は、14時でした。下山
コースは、うさぎ道経由。ちょっとほろ酔い気分の人も。そこで事件は起こりました。こ
こでの主役も、やはり、A先生。下山コースの途中で、どうしても宝満山より少し高い「
仏頂山」に登りたいと。昨年も登って経験があるからと、A先生一人で行ってもらうこと
に。少しくらいほろ酔いでも後からすぐ追いついて来られるから大丈夫だろうと、他のメ
ンバーは、先に下山を始めました。それが大きな間違いでした。後方を気にしながら、ゆ
っくりと下りていたのですが、なかなかA先生が追いついて来ないのです。しばらくして
、アスファルトの林道に出たところで、ひょっとして、道に迷われたのではと、一同、心
配に。何度も、山頂の方に向かってA先生の名前を叫んだのですが、応答なし。特に、今
回の山行担当の私としましては少し心配になり、山頂の方に戻りながら、しばらく登って
行ったのですが、下りてきている気配がありません。山頂まで戻るしかないかなと登って
いると、下の方から私の名前を呼ぶ声がします。どうも、連絡が取れたようで、ほっと。
なんと、A先生は正面登山道経由で既に竃門神社まで下山していたのです。竃門神社で下
山後待ち合わせることにしていた棚町氏、川崎氏の両名から、「A先生と出会って、今、
竃門神社にいる」との携帯電話。仏頂山から下山する時、別れ道で逆方向に行かれたよう
です。

 もし、2人と待ち合わせもせず、又、2人とA先生が出会わなかったら、山頂まで戻っ
て、探さなければならないところでした。やはり、山での単独行動は駄目だといういい教
訓になりました。A先生のおかげです。これからもずっと語り継がれるエピソードに。


 一応、無事に山行も終わり、下山後は、太宰府の居酒屋で、今日の反省と昔の写真を見
ての懐かしい思い出話に盛り上がりました。久しぶりの楽しいひとときではありましたが
、なぜかさみしい。しかし、これからは、彼の分まで我々は頑張らなければと密かに心に
思ったのは、私だけではないと。
 これからもずっと彼が天国から、我々山の会を見守ってくれると思います。

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