今年久しぶりに英語のクラスを持っています。英語を教えていると,英語を学んだときのことが想い出されます。その中でも,アメリカにいるときの夏休みの集中クラスは楽しい体験でした。

アメリカのクラスでは,教師が一方的に教えるのではなく,インタラクティブといって教師と生徒がお互いに参加することが重視されています。このときの参加者は日本,台湾,韓国,スペイン,イタリア等から集まっていました。夏休みのクラスのため,職業も大学の先生,大学院生,高校生,会社員,主婦と様々でした。

私自身は英語の発音が駄目でしたが,先生がほめ上手なので随分助かりました。授業の内容もテープやCD,ビデオを使うのはもちろんのこと,毎回簡単なゲームの中で英語を喋らせるようにして楽しい雰囲気の中でおこなわれていました。生徒全員が留学中であったことや落第する心配がないために,とても記憶に残るクラスになりました。

英語劇をしたり,ストーリーも含めて絵本を作るということもしました。保育園で子供たちに図書館から借りてきた絵本を読んであげるという経験もしました。この保育園は大学内にあり,アメリカの大学では保育園があるところが多いそうです。

クラスは毎回テーマがあって,たとえば自分の趣味を説明するのも写真やビデオ,小道具を用意してきます。傑作だったのは,スキューバ・ダイビングが趣味の会社員がダイビングの格好をして面白おかしく説明してくれたことです。また,アメリカの開拓時代がテーマであれば,昔インディアンが住んでいた地区を訪ねて,小さな博物館のツアーに参加しました。アメリカの消費生活がテーマになれば,ショッピング・モールに出かけていってクイズをするという具合でした。知らずしらずに英語を使うようになり,同時にアメリカの文化も吸収していました。

これだけのクラスは教える側の準備も大変ですが,週一回の私のクラスでも何とか良いところを取り入れようとしています。