現在,自然食品,たとえば有機栽培の野菜・果物は私たちの生活に入り込んでいます。生協だけでなく,普通のスーパーも自然食品を扱っており,それほど意識せずに自然食品が購入されています。なぜこんな当たり前のことをいうかといえば,私のアメリカでの経験が強烈だったからです。
アメリカ人というと大柄で太った人が多いというイメージがあります。アメリカ人が大きいだけでなく,アメリカでは牛や馬,犬や猫まで大きく感じます。スーパーに入ると,肉や魚,野菜に果物まですべて日本より大きく感じます。
最初はそれが珍しく,いくら眺めても飽きません。その上,どの食品も日本よりたいへん安いのです。しかし,実際にこれらの食品を買ってきて料理をすると,そのヴォリュームに圧倒されてしまいます。アメリカ人が太る理由を実感しました。そして,とくに野菜・果物が大味なことに気が付きます。これは普通のスーパーで買い物をしていたときのことです。
しかし,アメリカの生活に慣れてくると,自然食品の専門店があって,中流以上の健康に気を付けている人たちはここで買い物をしていることがわかってきました。専門店の値段はそれなりにしますが,肉,魚,野菜,果物どれをとっても美味しく,当初アメリカの食品に感じた不満も解消されました。また,日本食を始めとしたアジアの料理も扱っていて,静かなブームのようです。日本食が恋しくなれば,手軽に家庭で味わうことができるのです。それに加えてビタミンの錠剤もたくさん揃えており,疲れたときやダイエットをするときに役立ちそうです。
こうした自然食品専門店には太った人もいますが,多くは痩せた人です。それも日焼けをしていて,一目で健康に気を付けていることがわかります。サングラスをして自転車やジョッキングで自然食品を買いにくる人もいます。この中には,女子学生でしょうか,ダイエットをしていそうな娘もいます。
日本の食生活は戦後アメリカのものを取り入れてきましたが,今後はどうなるのでしょうか?