主な研究テーマ
 
環境負荷低減を目指した高分子系複合材料(FRP)の強度評価に関する研究
 
 
研究の概要
 
 高分子系複合材料(FRP)は強化材とマトリックス材料の組み合わせにより必要な材料特性を得ることのできる材料である。そのため多くの分野で、それぞれの特性にあった部材として使用されている。
 
 FRPのライフサイクル−資源の採取、生産(製造、運搬)、消費(使用)、廃棄、再使用、収集運搬、中間処理(再資源化、焼却等)、最終処分−を考えた場合、従来のFRPは主に成形性のよさ、使用時のメリット等が最大に活用されている。特に、自動車、船舶、航空機などの運輸部門においては、FRPの比強度、比剛性に優れた特性を利用し、軽量化に伴う燃費向上になくてはならない材料になっている。ただし、このようなメリットを最大限に利用するには、使用時の損傷を検知・評価し、余寿命を予測する必要がある。
 
 一方、この優れた材料の最大の欠点は、廃棄段階における処理処分の問題である。例えば、ガラス繊維を強化材とするFRPは減容化のための焼却の際に、ガラス繊維が残り、処理処分に多大のコストを要する。またFRPは、体積が大きく、頑丈がゆえに粉砕には多大のエネルギを必要とし、最終処分場の残余寿命を短命にする要因になっている。
 
 本研究では、これらの問題を解決するため二つのアプローチをとる。
 
   廃棄物処理・処分が簡単なFRPの開発
 
   高強度、長寿命のFRPの開発
 
 FRPを長期間、安心・安全のもと使用するには、破断に至るメカニズムを解明し、破断に至る過程で発生する損傷を検出・評価し、余寿命を明らかにする評価手法や強度評価を行うことにより、環境への負荷が小さいFRPの開発が可能と考えられる。