精密に構造制御した、自己組織化機能を持つ高分子の合成に関する基礎研究
リビングラジカル重合など、最新の精密重合技術を利用することで高分子の構造を制御し、特定の部位に自己組織化・結晶化機能を保有する高分子の創成を行う。
溶液中でミセル構造を形成したり、あるいは特定の構造体と強い相互作用を発揮することで、流れやすさや接着性などをコントロールできる。
図1は側鎖にある長鎖アルカン鎖で結晶化する側鎖結晶性ブロック共重合体の一例。
この長鎖アルカン鎖部位で、ポリエチレン表面と超分子間力により、良好な接着特性を示す。
この吸着力は長鎖アルカン鎖とポリエチレン表面の結晶との結晶化超分子間力によるものであり
低温では吸着特性を、高温では脱着特性を、可逆的に示す。
この特性を生かすことにより、ポリエチレンの表面のみならず、多孔膜の細孔内部まで
任意の性質に改質することが可能である。
また同様の概念を用いることにより、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、テフロン(○R)の
表面改質も可能である事を見出している。
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