第1回 アメリカの国内経済事情


1. クリントン大統領からブッシュ大統領へ

ニューエコノミー:情報技術(IT)産業を中心に生産性が上がる?

1980年代の企業合併・買収(M&A)ブーム:リストラは成功したか?

 参照:日本の都市銀行同士の大型合併 → 現在五大グループに・・・

1990年代からのITバブルとその崩壊

 参照:日本も全く同じ状況に・・・

不正会計問題 昨年のエンロン(エネルギーの卸売り会社)

今年のワールドコム(大手通信事業者)

  ↓

アメリカの経済的基盤の脆さ

 

2. アジアとアメリカ

アメリカの国内問題と国際問題

1990年代 先進国の不況・不良債権問題と東南アジアのバブル経済

1997710月 アジア通貨危機

  タイ,インドネシア,マレーシア,フィリピン,シンガポール,香港,中国,台湾,韓国

1998年 アメリカのヘッジファンド,LTCMの破綻

  ↓

アメリカ型のグローバリゼーションの帰結

 ・完全な自由主義経済の破綻

 ・国際通貨基金(IMF)の処方箋

 

3. 現在のアメリカ型経済の形成

第2次世界大戦以降のパックス・アメリカーナ

・「大砲もバターも」

・軍需産業を核にしたハイテク産業の繁栄

・アメリカ経済は自由競争?

 住宅モーゲイジ金融

  1934年 政府系金融機関による住宅モーゲイジの保険・保証

1972年         〃         流通市場の育成

  税金をそのまま貸し付けるのではなく,市場育成の資金に利用する

1970年代以降の地域再投資法(CRA)

・都市周辺の荒廃地域を成功裏に再開発

アメリカの都会と地方『愛媛新聞』四季録4月25日

非営利組織(NPO)

・ニューヨークのホテル「タイムズスクエア」の再開発

 ・「鉄の都」ピッツバーグの住宅再開発

         ↓

    NPOは社会の安定化装置

 

4. 「働きすぎ→浪費→借金」の悪循環

 アメリカ人は第2次大戦後に「働きすぎ」に

↓ 戦前まで労働時間は短縮されたが,戦後一貫して労働時間が延びる

世界最大の消費社会アメリカ『愛媛新聞』四季録4月18日

(長時間労働 → 大量消費)

 ・流通業

・広告ビジネス

  ・消費者信用

    コミュニティ・バンク,リーテイル・バンキング

住宅モーゲイジ貸付,自動車ローン,クレジットカード・ローン

 生活水準のダウンサイジングは可能か?