研究内容

Kato_lab_research加藤研究室では”材料”,”環境”,”エネルギー”をキーワードに
研究活動を実施しています.
2025年度は以下のテーマに取り組んでいます.

■二酸化炭素の有効利用に向けた電解技術・材料に関する研究

■エネルギー物質などの有効利用に関する研究

■マルチペアイオン液体の基礎特性に関する研究




 


二酸化炭素の有効利用に向けた電解技術・材料に関する研究

近年,カーボンニュートラルや減炭素な社会実現に向けた様々な取り組みが行われています.その中の1つに電解反応を利用した二酸化炭素の再資源化技術が挙げられます.加藤研究室では,電解反応に使われる電極材料として木材由来のバイオ炭に着目し,新たな電極材料の研究開発を行っています.バイオ炭の原料となる木質バイオマスは日本で安定的に安価に入手できることから,本研究はエコカーボン技術の確立を目指します.


エネルギー物質などの有効利用に関する研究

エネルギー物質(Energetic Materials)は,分子内に多量のエネルギーを内包した物質であり,そのエネルギーを有効利用できる物質と定義され,主に火薬・爆薬,ロケットを飛ばす推進薬,煙火(花火など)に使用されています.エネルギー物質のように反応性の高い物質は,そのエネルギー放出を制御することが有効・安全利用に欠かせません.加藤研究室では,エネルギー物質の燃焼・分解反応などを実験・計算的に解析することで,エネルギー物質の有効・安全な利用を目指します.

 


マルチペアイオン液体の基礎特性に関する研究

イオン液体は水や有機溶媒とは性質が異なる液体として注目されています.一般的な塩(NaClなど)の融点はとても高いですが,イオン液体は100 °C以下の融点を持つとされています.本研究室では宇宙機の推進システムに用いられる化学物質(推進剤)へのイオン液体利用に着目しています.イオン液体の中でも,室温付近では固体状態である複数の塩を混合したときの融点降下現象を利用して液体にしたマルチペアイオン液体を取り扱っており,混合組成,混合割合で異なるマルチペアイオン液体の基礎特性に関した研究を行っています.