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機能性薬剤の開発

 三島研究室では研究内容の一つとして、医薬品をターゲットとなる患部に集中的に投与することを目的として、pH などの外部刺激に応答して内部の薬剤を機能的に徐放(放出)する直径数マイクロメートル程度の高分子マイクロカプセルの製造を行っています。以下に示す系では、酸に弱い薬剤の表面を高pHで溶解するポリマーでコーティングすることにより、腸に送達可能なカプセルの製造を行い、その機能性を試験しています。また、このようなカプセル製造法に関して、環境負荷低減のためのプロセス開発も併せて検討しています。

 

近赤外分光を利用した脳機能測定

 三島研究室では研究内容の一つとして、波長が可視光よりも長い近赤外光が人体をある程度透過する性質を利用して、非侵襲型で活動中の脳血流量(酸素結合ヘモグロビンと酸素非結合ヘモグロビンを区別)を測定することで、脳活動の継時変化を測定し、脳機能のマッピングを行うことで、脳機能の解明を行っています。特にヒトの前頭前野の血流量変化は感情の変化と相関性があると言われており、注目を集めています。

 

医療用ナノカプセルの調製

 三島研究室では研究内容の一つとして、注射による直接投与や経皮吸収投与を目的とした医療用ナノカプセルの調製を行っています。例として、光増感剤として知られるフタロシアニン系ナノ粒子を静脈注射により生体に投与できるようにナノカプセル化技術の開発を行っています。また、ヒトの細胞膜と似た構造をもつリン脂質二重層からなる閉鎖小胞構造体であるリポソームの新規調製法の開発なども実施しています。調製法の開発だけでなく、生体の貪食細胞であるマクロファージに実際に投与することにより、調製したナノカプセルの生体適用性を検討する試験も実施しています。

 

高濃度マイクロ・ナノバブルの製造法

 三島研究室では研究内容の一つとして、マイクロ・ナノバブルを高濃度に製造する方法の開発を行っています。直径数100 nm〜10 μm程度の気泡はマイクロバブル、それ以下の気泡はナノバブルと呼ばれますが、これらは洗浄、医療、成長促進効果などが報告されており、低エネルギー技術として近年注目されている分野です。本研究室では、高圧下において超音波を直接内部に照射する技術を保有しており、これにより従来よりも高濃度かつ迅速にマイクロ・ナノバブルを製造できることを明らかとしました。

 

その他の重要な研究について

 上記の研究以外にも、三島研究室では様々な研究に尽力しています。例えば、生体に害の少ない手法を用いて機能性化粧品・機能性食品の開発を行っています。これらの中には、企業との共同研究という形で既に実用化された技術も含まれています。
 また、近年特に注目されているSDGsを含めた社会問題の解決を目指し、環境技術の開発も昔から盛んに行っています。三島研究室を含めた化学システム工学科の研究は、時代が求めるニーズに柔軟に対応し、最新の研究テーマを模索しているため、企業からの注目も非常に高くなっています。

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