重力波の観測はその初検出と共に、重力理論のテストのためのプローブとしての役割も 期待される。アインシュタインの一般相対性理論は太陽系内の弱重力場では高い精度で成り立っていることが観測されている。しかし素粒子理論と重力理論を統一する際に、一般相対性理論がそのままの形で成立するとは考えにくく、何かしらの修正が必要と考えられている。それではどういう修正が必要なのだろうか?
当研究室ではその疑問に実証的に答えることを目指している。重力理論が修正されると、次のような修正を受ける可能性がある:1.生成される重力波の位相がずれる。2.偏極モードとして2つのテンソルモード以外に、スカラー、ベクトルモード(non-GRモード)が現れる。3.gravitonが質量を持つ。当研究室では、偏極モードに着目して、1.重力理論のテストを行う手法を提案し、2.それをソフトウェアとして実現し、3.観測データを解析して実証していく研究を進めています。
真の重力理論は何なのかを実証的に追求していきます。目指すは重力と量子を統合する究極の理論の構築です。